ペニービオラの目指すところ
日常を大切にしたいすべてのひとに、ビビッドで多彩な空間を演出します。世界で一番愛されているペニーの色のコンビネーションは無限大・・・あなただけの装いをおとどけします。
世界で初めての一代交配種ビオラを開発したのは、1980年代のオランダS&G(シンジェンタ)です。一代交配とは、採種する種子の純粋な両親の株をそれぞれ用意し、小さな花をひとつひとつ、手で交配する系統採種のことです。地道な手作業の繰り返しの結果、種子が出来上がります。さらにそのひとつの新しい品種が出来上がるまでには、年間に数万回もの試験交配が繰り返されています。一見華やかな花の世界ですが、野菜と同じ様に実はとても地味な作業に支えられています。
ビオラはパンジーに比べて地味で控え目、小さな花径で特に赤の原色が少ないビオラの育種は、限られた色彩で絵を描くことに似ています。そんな控え目なビオラの世界に多彩な花色を始めて取り入れたのもシンジェンタです。アメリカ合衆国カルフォルニア州のギルロイにある旧ゴールドスミスで初代のペニーが開発されたのは1990年代。オレンジの花色をビオラに取り込むことに成功したペニーシリーズは、世界的に爆発的な人気商品となりました。その後も継続的に新色の作出と改良を繰り返し、2010年10月現在、花色はミックスを含めて32色。最大の花色幅、世界で最も愛されているビオラといっても過言ではありません。
現在ペニーの育種を担当しているのはアメリカ人のジェイソン・ジャンドリューです。彼はギルロイをベースに、世界の嗜好に気を配りながら交配を繰り返しており、もっとも気にかけている市場のひとつに日本が挙げられます。前述のオレンジもそうだったのですが、日本の消費者は新しい色や形にとても敏感に反応してくれます。そういった意味では、服飾関係の様に日本は世界の花の情報発信地といえるかもしれません。ビオラの季節、ジェイソンは日本を含む先進市場を訪問し消費者や生産者の声に耳を傾けています。またそれらの市場の担当者の情報にも常に耳を傾けています。
こうしてトレンドを読んだジェイソンは数多の交配を繰り返し、交配の結果を確認しながら毎年新色を世に出しています。2010年に登場した新色は“プリムローズピコティー”です。
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